うろうろしています。

国内小旅行の備忘です。現在は北海道をうろうろしています。

覚王山散策日記: 古川美術館と和カフェの贅沢な時間!【特別展示・篠田紅桃】

チャイ休憩を挟んで、お次は美術鑑賞へまいります。

 

名古屋市千種区日泰寺から徒歩20分、古川美術館に到着!

覚王山散策日記 今回のあしどり

 


 

古川美術館とは


故古川蔦三郎氏のコレクションを元に、平成3年に千種区初の美術館としてオープン。
私的に楽しむはもちろん、たくさんの人にも見てほしいとの事から公開されたそうです。
所蔵品は近代日本画を中心に油彩、陶磁器、工芸品、西洋の彩飾写本のなどから約2800点。

www.furukawa-museum.or.jp


収蔵品情報より、お目当ては上村松園と伊藤深水だったのですが、
あ、あれー。。。?

 

この日は篠田桃紅の特別展示のみ、という事でお目にかかる事叶わず。。。
むしろ常設の有名どころがお披露目されるのは年に一度ぐらいとの事。
秘仏

 

公式ちゃんと確認しなかった自分が悪いですね。
せっかく来たので篠田氏の作品もがっつり楽しませていただく事にいたします!

 

ちな作品は全て撮影不可につき、写真がございません。
せめてもの穴埋めにアフィリ画像多めになりますがご容赦下さい。。。

 


 

 

篠田桃紅とは

 

1913年満州生まれ、2021年没。享年なんと107歳!


書家からスタートした女流画家さんの作品は、墨と朱墨と胡粉によるシンプルな色調、
書とも抽象画ともつかない独特の作風が魅力です。

 

海外からも高い評価を受けて、各国で個展も開かれました。
またその生き方も注目を集め、エッセイ集も出版されています。

私の体がなくなっても私の作品は生き続ける

 


 

お名前聞いて思い出しました、ドキュメンタリーで見た事あるー!
まだ当時はお元気で、細い腕で大きな紙に、ダイナミックに線を引くお姿に感動したの覚えてます。

 

桃紅さんに書を教えたお父さんは岐阜県芥見(現在の岐阜市)生まれ。
そう、岐阜と言えば美濃焼に美濃和紙。
芸術への理解、造詣もとても深かったそうでございます。

 

↓ 美濃和紙の思い出 ↓

cotomo.hatenadiary.jp

ちな岐阜県美術館の開館は桃紅さんの誕生日だそうで。。。
じゃあこの裏手の「桃紅大地」ってやっぱりお名前から来ていたりするのかなー。。。

 

全体的なイメージはどの作品も、素人目には変わらない桃紅様テイストなんだけど、
やはり長い画家生活の中で、それぞれ転機はたくさんあったそうでございます。

 

特にご本人が40代で渡米された当時、アメリカは抽象の大ブーム。(?)
ポロックやクーニングにはとても影響を受けたそうです。

 

↓ ドロッピング体験のひなげし美術館 ↓

cotomo.hatenadiary.jp

 

その後「和」を意識する時代があったり、
一時は少し遠ざかっていた文字、大好きな和歌をまた画面に盛り込む時代があったり。。。

そう、元書家さんなので実は「文字」や「文学」に対するこだわりも深くてらっしゃるんですね。
三好達治中原中也萩原朔太郎等がお好きだったとか。


今回の作品は東京の「トールマンコレクション」からやってきました。

tolmantokyo.com


美術館と後述記念館合わせて約60点の作品が展示されています。
半分が肉筆画、半分はリトグラフ

リトグラフ、とは言っても刷る段階で一筆二筆ご本人が入れるそうで、
実は全てが一点物、そしてご本人の死後は刷られていないのだとか。

 


 

美術館自体は展示室4つ程と、小さな作りです。


しかしながらホテルのラウンジを思わせる、ヨーロピアンな雰囲気と
ピンクのふかふか絨毯が柔らかくて可愛い印象。

2階のAVルームでは美術館の成り立ちや所蔵作品にまつわるアレコレが映像にまとめられています。

 


 

作品を一通り鑑賞してやっぱり素敵だなーとしみじみ。

学芸員さんが、「解説はあるけど、内容に捉われないで、自由に見て感じて下さい」とおっしゃっていたのが印象的でした。


自分が近代絵画苦手な理由の一つに、絵の後ろの主張の激しさがあったりするのだけど
その主張も含めて、それをどう取るかも包括してもっと自由に見ていいのよね。

ありがとうございます。

一〇三歳になってわかったこと 人生は一人でも面白い (幻冬舎文庫)

 


 

蔦三郎記念館

 

古川美術館を後にして、徒歩数分、坂の途中に素敵な和邸宅が見えてきました。
「蔦三郎記念館」です。


こちらは蔦三郎氏の居宅でございました。
美術館同様「みんなの憩いの場として使ってほしい」との故人遺志により開放。

邸内の6件の建造物は現在国の登録有形文化財に指定されております。

 

まずはのんびりお庭を散策。

 

たくさんの部屋はギャラリーとして、そして一部がミュージアムショップと和カフェになっています。

 

隅々まで、とてもお手入れが行き届いていて、どこを切り取っても可愛い!


いやしかしもちろん建物自体も素敵なんですが、今回は桃紅作品が和モダンな雰囲気をぶち上げてくれてますね。

これはーおされだわー。。。

 

和カフェでは緑豊かな和庭園を臨みながら、お抹茶や和菓子、コーヒーやアイスなどがいただけます。

明るいお庭ビューもよいのですが

 

少し落ち着いた雰囲気の個室感覚も贅沢で素敵ですね。

ちなみにカフェだけの利用は不可。

利用には美術館の入場券が必要です。

 


 

覚王山おさんぽ備忘、今回はここまで。
お天気にも恵まれ、本当に充実した一日でした。

 

ちなみに古川美術館の篠田紅桃展は7/28までです。

名古屋東部でちょっとしっとり心潤したい時に。
機会があったら是非訪れてみて下さい。

 

本日も備忘まで!

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