岐阜県多治見市は「モザイクタイルミュージアム」に行ってきましたの備忘です。
東濃が陶器で有名な件につきましては、このブログでも何度か取り上げているのですが、その中でもミュージアムのある笠原町は「タイル」で有名との事。
※ミュージアムは2021年5月現在、コロナにつき土日は予約入場制となっております。
おでかけの際は公式サイトにてご確認下さいませ。
お山に毛が生えた、みたいな、不思議なフォルムの建物。
ミュージアムは市民会館や消防署、幼稚園、体育館などの公営施設の立ち並ぶエリアに隣接しています。駐車場は無料。
壁のタイル装飾かわいいなあ、と思って近づいてみたらば
いつか、うちの食卓にもいたかも的なお茶碗やお皿が埋まってました。
親近感。。。
入館料310円を受付でお支払いして、いざ館内へ。
4階:昭和の生活タイル
順路は4階からとの事につき、まずはエレベーターで4階まで上がります。
エレベーターを出て自動ドアを抜けると、4階は半屋外。
吹抜けにキラキラとタイルのオブジェとか
モザイクタイルのあれこれが展示されています。
壁、床、手すりなどは白いタイルで統一されてます。
明るく冷たい不思議空間。
あああ親戚んちのトイレ思い出す。。。
このフロアも含め、展示品のほとんどはかつてこの辺りで、普通に使われていた生活のアレコレです。
おなじみの。
こちらはタイルのシンク色々。
ステンレスが普及するまではどこのご家庭もこんな感じだったのかな。
3階:歴史と製造工程
3階には引き続きタイルでできた生活のアレコレに加え、
作り方や歴史、この地方の年表や作家さんのアートが展示されています。
下の穴から薪をくべる、という事ですよね。
量産型のかまどって考えるとなんだかちょっと不思議。。。
ガスのない時代は主力選手だったのかも。
こちらは天板取り外し可能なガーデンテーブル。
何焼いてたんだろう、気になるなあ。
大浴場とかではおなじみのタイル貼り浴槽ですが、
ご家庭サイズはなかなか見かけませんよね。
ブルーのグラデーションが爽やかおしゃれ。
焼きあがったタイルを出荷する際には、現場で貼りやすいように予め一定の大きさへ並べて色柄を揃えておきます。
ざざっとあけて、裏向きのタイルを手でパタパタパタっとひっくり返して、
木型に合わせてのりつけて、紙はります。
現場ではシートになってるものを、場所に合わせて貼りこむんですね。
もちろん建材として量販される場合の話で、アートやデザイナーなんとか、だったら
きっと職人さんが一枚一枚手で貼るのだと思います。
こちらは平成30年、惜しまれつ75年の歴史に幕を下ろしました、
名古屋の老舗デパート丸栄本店の、西壁に貼られていたタイルです。
建材としての役割のみならず多彩な色柄を駆使したタイル装飾は
モダンな街角アートとして、市民の目を楽しませてくれていたに違いありません。
↓ 閉店を知ったある日の備忘 ↓
奥にはアートとしてのタイル作品が並んでいます。
様々な形状の作品が並んでいて、一瞬「タイル」という名称の定義について考えてしまったりも。
あまりに立体的だと、もう普通に「陶器の置物」にしか見えず。。。
これもタイル、でいいんかしらと。
いや、美術館が認めてるんだからいいに決まってるんだけど。
ちなみにその昔、建材としての焼き物のアレコレはなんちゃら瓦とかなんちゃらレンガとか、業者さんの間でも結構色々な呼ばれ方をしていたそうです。
「もうさー、これ統一しない?タイル、でよくない?」
ってなったのが大正12年4月12日だそうで、その日は現在「タイルの日」とされているそうです。
2階:産業振興エリア
2階は、そんな美しいタイルをぜひ生活に取り入れてみたい人の為のショールームになています。
センス溢れる生活のタイル使いが色々。
奥にはカタログやサンプル、相談カウンターがございます。
うちのトイレもこんな感じにしたい!と思わずわくわく。
新築、リフォームを検討中の方へは、実際に見て触れて相談できるフロアです。
1階:ショップと体験工房
雰囲気のある階段を抜けてエントランスフロアに戻ります。
こちらはミュージアムショップ。
タイルやタイルでできたあれこれ、タイルクラフトの為のお道具や本が並んでいます。
お隣は体験工房ですが、現在はコロナにつき完全予約制。
タイルやタイルシートを使った小物が作成できるそうです。
こちらはモザイクアートの車。
かさ・はら・大すき・タイル
各フロアはそれほど広くないので、興味のある方でもそんなに時間かからず一周できると思います。
より一層タイルを身近に感じられる、肩ひじはらずに楽しめる素敵な施設でした。
オマケのタイルinかさはら
美術館前の広場に、モザイクタイルの水飲み場。
の並びの椅子はすいかにクワガタ。
きゅうりにセミ、となぜかキウィフルーツ。
コバルトブルーのタイルが美しい、壁のむこうは
地元御用達マルナカストアー。
ただのスーパーと侮るなかれ、一画はレンタルスペースに、映画のPRにと、一坪をも無駄にはしない地元愛と心意気に溢れた空間となっております。
(めちゃくちゃ適当言ってます)
横から見たミュージアム。
丸く開いた箇所が、4階のモビール(?)のある吹抜けです。
食べられるタイル。。。
ミュージアムから徒歩3分の和菓子屋さんです。
タイルは、多分クッキーかな?
もちろんタイルのオブジェと
壁面にもアート!
↓ 並べない、けどタイル自体の歴史と美しさが体験できる
「世界のタイル博物館」(INAXライブミュージアム)にも行ってきました。
の備忘もよろしければどうぞ。↓