北海道に来るなら、こちらも一度は行っておかなくては、とかねてから思っていました、「ウポポイ 民族共生象徴空間」にお邪魔したある日の備忘です。

イメージキャラクターの「トゥレッポん」がお出迎え。
まんま太ったネギにしか見えませんが、モチーフは「オオウバユリ」だそうで、
しかも花の部分ではなく、アイヌの食用であった所の根っこ(要するにゆり根)との事です。
アイヌ語で「トゥレプ」という事から「トウレッポ」「ん(小さい)」。
↓ ゆりねと言えば真狩のゆり姉さん ↓
入場ゲート前
一日で回れるほどよい広さです。

駐車場は一回500円。
会場近接がありがたいですね。
チケット買わなくても利用できるように、との配慮かしら、
入園前からグッズや軽食を扱うお店が並んでます。

こちらはフードコート。

入場料は朝からしっかり見学なら1200円、午後からさくっとなら14:00券で600円です。

ちなみに2026年3月末まではWeb割1000円券とかもあります。
気になる方は公式でチェック!
園内
入場して右手には博物館の建物が、
あいにくの雨が残念ですが、左手はポロト湖に面しています。

晴れた日にはこちらの屋外ステージでもショーなどが行われる模様。
園内のお掃除や植樹もお手入れが行き届いていて、気持ちよいですね。

アイヌ語の別名と一緒に、白老の木や植物が植えられています。


工房では刺繍や木彫り、楽器演奏などの体験ができます。

それぞれ案内時間が限られているので、やってみたいという方は事前にスケジュールを公式サイトで確認しておいた方がよいと思います。
ちなみにムックリ(口琴)なら案内時間も10:00~16:30、所要時間も10分との事なので、比較的簡単に挑戦できそうですね。
また今回訪れてないのですが、「体験学習館」でもアイヌご飯の試食や弓などのプログラムがあるそうです。
コタン広場で文化体験
奥に進むとコタン広場。
アイヌの住居である「チセ」の復元が並んでます。


それぞれのチセの中でも様々なプログラムが催されています。

嬉しい事に全て無料で楽しめます!
雨足も強くなってまいりました、飛び込んで鑑賞してまいりましたは「ネウサラアン ロ」。

参加者の皆さんで囲炉裏を囲んでアイヌの口承文芸に耳を傾けます。
文字を持たないアイヌの人々はこうやって歌や語り、踊りで大事な事を後世に伝えてきたんですね。
語り手の感情も併せて継承してきたという意味において、もしかして読み手次第の解釈が比較的自由な文字の文化より、より本質に近いのかなあ、という気も致します。
ハワイのフラ(カヒコ)とかもそういう事ですもんね。
チセの中には伝統工芸品もきれいに飾られてました。

チタラペ、とかトマ、とか呼ばれるアイヌのゴザ。
シントコとかイナウとか。。。
毛皮とか刺繍が素敵な着物とか。

写真は撮れていないのですが、この他にも他のチセで伝統舞踊を見たり、アイヌ語勉強しながらBINGOしたりしてきました。

かわいいお土産もゲット!
所要時間もそれぞれ15分程度と、気軽に入って気軽に楽しめます。
おススメ!
園内移動
園内はバスに乗って移動する事も可能。

個人的には歩いてもそれほど辛い距離ではないのですが、雨も降ってる事だし、せっかくなので乗車してみました。

かなりの安全運転です。(いっそ歩いた方が早いかも)
お次は体験交流ホールで「シノッ」を観覧です。

チセで見た踊りも素朴で素敵でしたが、よりショーアップされてます。
(撮影禁止につき開演前の舞台とか)
各地で色んなダンスを見てきたけど、一緒に体が動いてしまうようなわくわくを伴う物もあれば、むしろ一歩引いて神聖さを感じるような物もあり。。。
アイヌの伝統舞踊も不思議ですね。アップテンポで和的要素もありながら、個人的には後者に近い物を感じます。
歌ってる内容とは全然庶民的な事なんだろうけど、この独特の裏声としゃくりかなあ。
アイヌ民族博物館
入口側へ戻り「国立アイヌ民族博物館」の館内へ。

新しくてぴかぴか!
美術館さながらのエントランス。

アイヌ刺繍の文様も色んな意味があるんだそうですね。
単純に美しかわいい意匠には間違いないけれど。
絵画のように窓の外に浮かぶポロト湖です。

展示スペースは1フロア、すごく広くはありませんが、ゆとりあるスペースに厳選された展示品が美しく並べられています。

イヨマンテ。。。

これ以上人間のご都合な風習もないなあ、と個人的には思いますが(里に自ら降りてくる訳でもないのに今と違って)
戦いには大義名分が必要、と言うのは野生が相手でも一緒なのかもしれません。
いっそイヨマンテって言ったら愛護団体的熊スキーさんも納得してくれるのかなあ。
ちなみにリアル映像も流れてるのですが、住民が熊を追い回す辺り、オチがわかっているだけにやっぱりドキドキする物はあり、この辺りがスキーさんの余計な反感を買わなければよいけれど、といらん心配してみたり。
特別スキーさんじゃなくても外国の方なんかに、不要に「野蛮な国」ってイメージ持たれてしまうのもちょっと懸念。
理由わからなくても映像ってインパクトあるからなあ。。。

かつてアメリカ大陸にヨーロッパ人が入った時と一緒ですね。
どちらもどう言おうと侵略には違いないだろうと。
先住民族の権利、を今日あまり声高に叫ぶのもメリット少ないよう気がしますが、
感情的な意味では到底納得できないよなあ、という気持ちもすごくよくわかります。
ほんとクソ〇リもびっくりの騙し討ちとか。
こちらはエレキトンコリ。

ちなみにオリジナルのトンコリは3弦~5弦らしいので、こちらはピックアップつけただけじゃなくて元からギターを模して作成されている。。。のかもしれない。。。
(適当言ってます)
アイヌって言うよりモンゴル。。。?

アイヌと何の関係があるの?って思ったら、中国→アイヌ→松前藩、というルートの交易品(山丹交易)代表なんだそうです。
その名も「サンタン服」。松前藩が色々節操なき時代。←個人的な感想です
オホーツクではラッコの毛皮も重要な交易品でした。

ラッコの開き
儀礼用の女性の装い。

これぞアイヌ、な感じでかっこいいですね!
出口近くのミュージアムショップでは、アイヌ工芸品はもちろん、インスパイアードなハイセンスグッズがたくさん並んでました。

Rollbahnのノートはとにかく色んなコラボがあって、見かけたら立ち止まってしまうお品の一つですが、こちらにはアイヌバージョンがありました。
※画像はアフィリです
手書き派垂涎。
自分も悪筆でさえなければ絶対買ってると思います。。。
新しくてサイズ感も程よく美しい施設でございました。
国立の誇りといいますか、スタッフさんは皆さん丁寧で愛想よし、
設備も故障中や不備もなくきれいにメンテナンスされてます。
北海道にはアイヌ関連の施設がたくさんあって、どこに行ってもハズレはないと思うのだけど、全体のイメージを安定したサービスで楽しむならこちらもよい選択肢の一つになるのではないかしら。
むしろ税金突っ込んでどうこう言うならいっそ来なきゃ損な気もする。
本日も備忘まで!
