うろうろしています。

国内小旅行の備忘です。現在は東海地方あたりをうろうろしています。

MOA美術館【海を見て美を愛でて】

本日は熱海市あたりをうろうろ。

MOA美術館に行ってきましたの備忘です。

 

MOA美術館

 

創立者岡田茂吉のコレクションを基盤に、静岡県熱海市に1982年に開館。
国宝3件、重要文化財67件を含む約3500件を所蔵、
絵画、書、工芸、彫刻など、国内外の各分野に渡り構成されています。

 

熱海の高台にそびえる3階建構造の建築や、2017年にリニューアルされた
展示スペースの意匠、使われたこだわりの和素材も魅力。

 

館名のMOAは「MOKICHI OKADA ASSOCIATION」からきています。
Mokichi Okada Association の Museum of ARt....
という事はMOA+MOAでもあもあ。(DOUDEMOIIWA)

 


 

熱海駅前から車で、細い坂道をくねくね。

道は結構細いです。途中看板なかったら迷ってしまいそう。。。

入館料は1600円、サイトからの事前購入(オンラインチケット)で1400円になります。

 

高台にあるので、窓からの景色も美術品に劣らず素敵です。

このロケーションと雰囲気だけでも、訪れてみる価値がありそう。

 


 

浮世絵・名所絵の集い

 

訪れた日の展覧会は「富嶽三十六景東海道五十三次」。

浮世絵、風景画と言えばの二大巨匠を一同に並べて比較展示、という

詳しい方にもそうじゃない方にも楽しい企画ですね。

 

富嶽三十六景

葛飾北斎による「富士山」をテーマとした風景画シリーズ。

こちらの登場により、浮世絵に「名所画」というジャンルが確立されました。

三十六景より「神奈川沖浪裏」。

波しぶきのデフォルメといい、奥の富士山との構図といい、完成され尽くしてますね。

 

その名の通り「36揃」で1セットでしたが、売れ行き好調につき更に10点追加。

追加された作品は「裏不二」と呼ばれるそうです。

 

東海道五十三次

その名の通り、東海道の53の宿場をテーマに描かれた浮世絵。

版画以外の分野においても、また広重以外の作家も多く手掛けた王道テーマですが、

代表作としては広重の、保永堂版東海道五拾三次之内が有名です。

五十三次の内「袋井・出茶屋ノ図」。

名所絵でもありますが、当世の風俗や人物の表情に力が入っているのも、このシリーズの見どころですね。

 

浮世絵は絵師、彫師、摺師の共同作業。

特にベロ藍と呼ばれる鮮やかなブルーが増え、画調が鮮やかになればなるほど摺師さんの力量が問われる事になるのでは、と個人的に推察。

 

じゃあ絵師さんが最終段階を手掛けていないなら、それは要するに下絵的な事なのかしら。。。と、罰当たりな事を考えていたら

そんな訳ない、肉筆画も素晴らしかったです。。。

 

写真の「粟に鷹図」は、北斎が自らを「画狂老人」と称した80歳の時に描いた物だそうです。

江戸の頃の80歳って、結構なお年だと思うのですが。。。

 

北斎の、老いて尚絵画への執着と衰えを知らない技術は晩年の作品からもうかがい知る事ができます。(岩松院の八方睨み鳳凰図などが有名かと)

いや、改めてほんとすごい人だったんですね。。。!(今更

 


 

陶磁器

 

場所変わりまして、こちらは焼き物コーナー。

景徳鎮を中心に、中国の鮮やかな壷やお皿が展示されていました。

 

景徳鎮

元・明・清明の時代、中国は同市にある窯で、宮廷用に作られていた磁器の相称。

(といいますか土地とか窯とかの名前→俗称かしら)

 

透明釉を掛けた白磁から、時代を経てより鮮やかな彩色を施したり、

磁器自体にも透かしを加えるなど、高い技術が特徴。

後に日本のやきものにも大きな影響を与えました。

こちらは明の時代の壺from景徳鎮。

壷その物が水槽のように、自由に泳ぎ回るお魚が描かれてます。

 

こちらは少し展示場所も違うのですが、

やきもの日本代表(どころか国宝)野々村仁清作「色絵藤花文茶壺」。

江戸時代の作品です。

モチーフも色合いも日本的ですね。

 

茶壷、という名の通り日本の陶磁器の歴史はお茶の文化と一心同体。

氏も当時のハイソな人々との交流の中、感性と技術を磨きながら

求められる美を追求、表現していったクリエイターの一人だったのだと思います。

 


 

カフェ・ミュージアムショップ

 

館内にはレストランやカフェも併設されています。

開放的なフロアでちょっと一息。1階の、その名も「the cafe」に立ち寄りです。

 

吹き抜けの大きな窓に沿ってハイチェアが並びます。

 

スペシャリティコーヒー400円。

そもそも「スペシャリティコーヒー」とは。。。

 

生産からカップまでの品質管理が徹底されているコーヒーの事をそう呼ぶそうです。

なるほど、安心もおいしさの内。

飲みやすいブレンドでした。

 

Wi-Fiも完備。

 

まずもうこの景色が美術品。

磨かれたガラス窓の向こうの風景こそ、瓶に閉じ込めたテラリウムのような。

 

カフェ向かいのミュージアムショップには、高感度なアレコレが並んでました。

 


 

和庭園

 

それにしてもよい天気。。。

 

屋外には和庭園、茶室やお蕎麦屋さんがございます。

 

広がる竹林から

 

唐門を抜けて

 

茶室のあるお庭へ。

一白庵では抹茶とお菓子がいただけます。

 

こちらは岡山から東京を経て移築の「撫子亭」。

幕末、岡山藩家老が使っていた茶室だそうです。

 

重厚な取っ手?から延びるモチーフが印象的な、こちらの門は秀吉の時代がオリジナルとの事。

 

こちらは「光琳屋敷」。

光琳が、自ら設計して京都に建てたお屋敷の、図面を元に再現されています。

 

並びにはお蕎麦屋さん。

 

並行して水路。

初夏の緑が、清水と共に庭園に爽やかさと潤いを添えております。

 


 

その他みどころ

 

こちらは「円形ホール」の天井。

今回3階側の駐車場から入場してしまったので、このホールは後で訪れたのですが、

順路通り(?)1階入り口から幻想的なエスカレーターを上がってここにたどり着いたなら、入場前の期待感は半端ないと思います。

 

いや、ほんと。。。よくできてます。。。

 

ムアスクエアに出てみました。

 

こちらはヘンリー・ムアの「王と王妃」像。

 

仲良く眺める相模湾

 

能楽堂も併設されています。

勿論定期的に演能会が行われていますが、それ以外のイベントにも利用できるよう、

屋根や柱に工夫がされているそうです。

 

ちなみに舞台の後ろに必ず松が描かれているのにも理由があるそうで、

元を辿れば能のルーツである「猿楽」が春日大社の松の前で演じられた事から、

春日大社にて「松は芸能の神の依代」となり、能へと発展した後も引き継がれているようです。

 

単純に「なんかめでたいっぽいから」ではなかった。。。

 


 

アートへの造詣が深くとも、そうでなくとも、

「きれいな場所で、きれいなもの見て癒されたい」という気持ちに

ばっちり応えてもらえる素敵な施設です。

和ものがお好きな方には、特におすすめ。

 

半日かけてのーんびり、海と自然を背景に日本の美を再確認してみてください。